
平成18年4月1日,公益通報者保護法が施行されましたが,この法律については意外と知られていないと思います。
この法律が直接的に規定しているのは,公益通報者に対して,公益通報をしたことを理由とする解雇を無効とすることやその他の不利益な取扱いを禁止することですが,法律が保護すべきとする公益通報と言えるための要件も定めているため,適切な社内体制を構築することによって,社内の不祥事が外部に漏れることを防ぐことができるという効果が期待できます。
この法律が保護の対象としている公益通報は,公益を害するような労務提供先の犯罪行為や法令違反行為に関するものですが,そのような事実が,軽微なものまで無限定に外部に漏れるということは,会社のリスク管理上も望ましいものではありません。
そのためには,従業員のみなさんが安心して通報できる社内の通報窓口の設置が必要になりますが,「公益通報者保護法に関する民間事業者向けガイドライン」では,事業者が指定した外部(法律事務所等)に社内通報窓口を設置することも,選択肢として挙げられています。
そのうえで,社内の通報処理体制を整備して従業員に周知することが,社内の不祥事発生の抑止力にもなります。
弁護士は,法律上守秘義務を負っており,企業からも独立の存在として従業員の方たちからの通報を受け,コンプライアンス経営の観点から企業のために最も効果的な対応策をアドバイスできる存在です。
皆さんの企業においても,このような窓口の設置をすることで,従業員のみなさんに対してコンプライアンス経営を推進していく強いメッセージを発信することができます。
私の事務所では,この公益通報窓口の受託も行っています。
また,通報窓口担当者として,社員のみなさんにコンプライアンス教育をさせていただくことも可能です。
費用は,窓口受託の基本料金が月額52,500円です。通報を受けて具体的な事案の調査業務が必要になった場合には別途調査手数料が必要になりますが,この窓口を設置した結果,このような方法でコンプライアンス体制に力を入れているという評価が得られれば,費用以上の効果が期待できまるでしょう。